居抜き物件のメリット・デメリット
今日のハイクラスレントでは、同じ不動産市場でも昨今非常に需要のある居抜き物件について考察していきます。
1、はじめに
昨今、長引く不況のあおりを受けいまだ実質的な経済回復が見込めないのが日本の中小企業の現状です。
政府は不況脱却のために個人はもちろんのこと主に法人向けの税制改革などで企業による設備投資を促すような施策が多く見受けられます。一方で特に小売業や飲食店などでは材料費の高騰による利幅の減少や人不足による苦労など計り知れません。そしてそんな状況下で飲食業や小売業ではテナントを借りて出店することも多いことでしょう。そこで最近では特に飲食業などではなるべく初期投資を少なく済ませるために居抜き物件で始めることも少なくありません。そんな居抜き物件での開業や営業するにあたってのメリットやデメリットをご紹介していこうと思います。
2、居抜き物件とは
そもそも居抜き物件とはどのようなものを指すのでしょうか?簡単にいうなれば前に入っていた業者が遣っていた建物の仕様や設備を引き継いで利用していくことです。特に最近では都内を中心に2020年に控えた東京オリンピックの影響もあり地価の高騰による固定資産税などの維持費の増加によってやむを得なく廃業や移転をする企業が多く見受けられます。それは飲食業などにとってとても好都合である駅近の場所の物件は実は少なくありません。基本的に中の設備をそのままもしくは最大限に生かして利用することから飲食業のあとにまた同系の飲食店が入ることが多いです。
3、メリット
居抜きの最大のメリットはある程度設備が整っていることからコストが最低限で済むということです。そして必然的に工事等も少ないことからより早く開店へとこじつけることが出来ます。また不動産屋などの紹介を経ての事前情報が必要なのが必須ですが個人事業の飲食店の廃業の際に完全に廃業させずに個人事業の営業権までも引き継いで開業するケースもあるようです。特に新しく始める事業者が外国人だったり全く異なる地域からやってきて始める事業者の場合はそのまま屋号を引き継ぐことによってその町での出発をより円滑に進められます。はじめての地域での営業は馴染むために少し時間がかかることもあるためこれも居抜き物件でのメリットの一つと言えるでしょう。
4、デメリット
居抜き物件ではメリットだけではありません。しっかり準備しないと実はデメリットも多いのです。居抜き物件の場合基本的に設備は決まっていますので最初にしっかりガス・水道・電気などの設備を確認しないといけません。あとで必要なものがあった場合は取り返しのつかないことになる可能性があります。一度営業してから設備工事をするには手間も掛かりますし何より営業に差し支えがあります。また同じく設備が決まっているがためにある程度お店・事務所内のレイアウトは妥協しなくてはいけない場合が多いことです。更には今まで使っていた設備なので新しく購入する場合よりメンテナンスは入念に行う必要があります。営業面では以前のお店と同じ業種で始める際には悪いイメージが残ったままである可能性もあるため、長期的にイメージ脱却をする必要があります。(※居抜き物件の前テナントは必ずしも経営状況が悪いということではありません)
5、さいごに
以上のように最近流行りの居抜き物件ではメリット・デメリットがそれぞれあることがお分かり頂けたと思います。実際に居抜き物件の入れ替わり前後を見ていると、同じように廃業や移転の道を辿ることが多いのも事実です。居抜き物件をお探しの際には物件を慎重に確認することはもちろん不動産屋さんによる地域情報を聴取することが非常に大切になってきます。また不動産屋さんは本音ではとにかく成約させたい一心でしょうからそれだけでなく地域近隣の様子をご自分の目で確認し総合的なメリット・デメリットの判断をすることが最重要となってまいります。それでは今回のこのご紹介が皆様の参考になれば幸いです。
6、おまけ
居抜き物件を見つけるためには専門の不動産会社からの情報が必須になります。居抜き市場はかなりクローズな市場ですので、居抜きに特化した業者さんにお願いするのが一番近道です。
インターネットに載らない情報のほうが多いそうです。(前テナントが社員に内緒で相談したりするケースもあるため)
居抜きのままで売却したいテナント様におすすめのサイトをご紹介します。
▽居抜き物件サーチ
http://inuki-forrent.net/
専門スタッフが造作設備の査定から、交渉までワンストップで行ってくれる業者さんです。
門前仲町駅/T12 | 路線・駅の情報
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